依存症も見受けられる

依存症も見受けられる

退学者も出てくる始末

筆者の学生時代と、現在の学生諸君の授業風景などは異なっていると思う。また筆者が学生時代だった頃は、インターネットに関する授業などもあまり普及しておらず、情報処理としての授業もあまり設けていなかった。またインターネットを利用することによる危険性を説くようなこともなかったが、中国ではそうした問題にも教育機関は積極的に取り組まなければならないようだ。日本の学校生活で、現在でも学校内で自宅内外におけるインターネット利用に関する制限などの指導は特別と行われていないというが、中国ではオンラインゲームがあまりにも普及してしまったがためによる弊害が出てきているとして、社会問題として扱われている。

その例として、上海大学という中国で難関校として知られている学校では、2007年にオンラインゲームに熱中しすぎるあまり、成績不良となった学生81人に対して退学を勧告を行ったというのだ。こんなことが日本で考えられるのだろうか、そもそも成績が下がったとしても正直日本の大学というのはそこまで異常なまで問題とするようなことは無いだろうと思う。日本の学校ではインターネットにおける依存性といった問題についても簡単に高等で説明するだけで、授業の一環として指導対象としていないところもある。実際にオンラインゲームをしすぎるがゆえに成績が著しく低下してしまった学生を出してしまった上海大学では、おそらくこの時を境にオンラインゲームへの厳しい監視を行うことになったと、大いに予測することが出来る。

81人という一年間で到底出るとは考えられない退学者の人数を考えると異常なことだと思われるが、成績が下がるだけでなく、人間関係などにも支障をきたしてしまうなどの問題も出てきたという調査報告も上がっている。中国や韓国といったオンラインゲーム大国だからこそ出てくる問題をこうしてみると、あまりに違う社会背景に少し唖然としてしまう。

インターネット中毒=精神疾患?

オンラインゲームのしすぎによって現実の生活に影響をきたすようになった人々が出始めてしまったことで、中国国内では社会問題にまで発展しており、こうした状況は別に中国だけに始まったことでは無い。日本でも丁度この頃は『携帯依存症』といったものがあり、その他にもとりわけ気にしなければならない出来事に関して、常に一定時間以上関心を向けていなければ落ち着かない、などといったことが続出していたと見れる。インターネット中毒、またはオンラインゲーム中毒といった言葉は日本でも頻繁に耳にしているが、それらに対して中国は『精神疾患』と見るべきだという意見まであるという。

世界的な動きとしてインターネット、ならびにテレビゲームに対しては中毒症もあるとして精神疾患の一例として認めるようになるなどの動きを見せ、中国国内でも精神疾患かどうかについての議論が現在でも進められている。現実の世界にまで多大な影響を及ぼしているようでは、精神疾患の一種であるという議題が上がってくるのも仕方がないだろう。ただそれらをきちんとした形で適切に処置できるかといえば、中々に難しい問題でもあるだろう。

ただ中国では意見として算出されてこそいるが、実際に精神疾患の1つとして数えるべきだとする反面、それらがどのような状況の時分にあるのかを明確に線引きできているわけでは無い。意見が分かれてしまい、それらを調整する上での時間が掛かっているとのことだ。うつ病などと同じような類であるといわれても少しばかり実感がないが、中国では杞憂な案件であることだけははっきりと分かる。

病気として扱われて問題となるケースもある

精神疾患であるかどうかという点については今後も検討していかなければならないだろう、ただ具体的な基準となっている症状がはっきりとラインにて輪郭を現していないため、ここでも諸問題が発生している。

中国ではオンラインゲームなどのインターネット依存における治療を行っている施設は、ゆうに300を超えていると言われている。これだけ数があれば安心と見る人は、日本では少ないかもしれない。度々中国の医療機関における不祥事を耳にするたび、この国ではまともな治療を望むことは出来ないと思ってしまう人も少なくはないだろう。また実際に中国で疾患だと判断されてしまい、病院に強制的に収容されることもあるという。そこで無事に治療が終われば万々歳だが、中国のこうした更生施設において発生している問題もある。その中には治療の一環で行われていたキャンプで患者が死亡してしまい、また治療と称して電気ショックが加えられるなどといった、どう考えてもまともな処置が行われているとは言いがたいものだ。

社会的に問題があると言われている一方で、精神疾患とするべきだといわれながらも、明確な症状とそれに対する治療法が確立されていないところは改善しなければならないところだろう。

各地で2,400万人と言われている

こうした依存症患者は中国だけでも2,400万人もいるといわれ、その大半が若者となっている。ただ依存症とはいっても、基本的にそう診断されるのは裕福な家庭の子息女ばかりとなっているため、社会的に見ると、依存症といわれても実感がないという人が多いかもしれない。しかし現にこうして中国でこれだけの人数が依存症であると判断されているため、中国国内としても対策を講じないわけには行かない。

少し本音を語れば、そうした依存症患者の中に中国経済を左右するような重鎮の跡取りや令嬢が依存症になったとしたら、それだけで大きな影響を与えかねないといえる。特に跡取りがどうしようもない状態になってしまえばその親の事業にも傷を付けることとなり、令嬢でも政略結婚の道具として利用することが出来ないなどという、現実離れしているようだが現在でも行なわれている、当たり前の裕福そうにある光景で支障をきたすことになる。しいては中国そのものの財政に支障をきたしかねない問題だからこそ取り上げているが、これが全く関係のない一市民だった場合、中国が政策に取り組んだかどうかは、疑問が残るところだ。