韓国を追い越す中国

韓国を追い越す中国

韓国からオンラインゲーム大国の地位を奪う

夢世界という作品が日本でかつて運営されていたことを知ってもらったとしてもだ、筆者としてはそこに注目してもらいたいのではない。ではどの部分に着目してもらいたいのかというと、中国で製作されたオンラインゲームが、世界経済にどのような影響力を与えているかということだ。オンラインゲームといっても、国内外で利用している人間が増えれば増えるほど、それだけ運営側としても仕事が増える。昨今人気を集めているオンラインゲームの大半は通常プレイは無料でできるが、ゲームをプレイしていると何かと物入りとなるアイテム、また装備品といったものを別途料金で支払うことでよりゲームが一段と面白くなる要素が付け加えられている。最近発売されているゲームの大半がそうだ、特にPS3やPS Vitaといった次世代型家庭用ゲーム機などは、オンライン対応となっている。すると、通常のゲームプレイでは入手することが出来ない、また困難となっているアイテムをリアルで購入すればゲームで利用することが出来たり、直接攻略に関係のないゲーム内の小物をアレンジできるといった、そうした楽しみ方を別途料金を支払うことで楽しめる。

ただそうした面はあくまで娯楽を増やすだけでしかない、直接攻略などに影響を与えることは無いかもしれないが、ゲームをしているとマンネリ化するため遊び心を導入したいという人もいるかもしれない。こういった状況に遭遇した時に役立つのが、こうした課金アイテムの存在だ。お金を別途支払わなければならないという束縛は無いにしても、遊んで見たい、興味があるといった感情が少しでもあると誘惑に負けてしまう。お金を払う必要は無いのだが、パッと見安く購入しやすい値段で取引されている。高くても数百円程度となっているが、これでもしもゲームを楽しんでいるプレイヤー全員が課金アイテムを購入したとしたら、かなりの額になる。単純計算で考えても、先の夢世界で300円で売られているアイテムを、中国の50万人相当にプレイヤーが全員購入したら簡単に1億円を超えることなど難しくない。

内情すべてを知ることは出来ないが、中国のオンラインゲーム市場は今まさに、そうした過渡期を迎えるかのような発展を遂げようとしている。

売上が100億円に迫る勢いを見せる

こうした中国のオンラインゲーム市場は現在まで巨大な経済市場へと進化している様子が、ここ数年の間を持ってして激動の年を迎え続けている。特にその隆盛を示すようになったのは2010年ごろからの事で、売上は年々増していく中で、2013年には『約820億元』規模の市場が形成されるまでに発展しているという。これを日本円で換算すると、およそ一兆円相当に匹敵するという。庶民からすれば到底それがどの程度のものなのかと概要を把握することすら困難な数字となっているが、1ついえるのは中国においてオンラインゲーム市場は既に国を挙げての代表的な経済として見られるようになっているということだ。

多くの人は世界的にオンラインゲーム大国としてその知名度が高いのは『韓国』と考えていいだろう。確かに韓国もオンラインゲーム市場は決して世界的に見ても低い数字を記録しているわけでは無い。むしろ世界有数の大国となっているが、中国がはっきりと韓国よりも市場規模を超えていると判断されるようになったのは2012年のことだ。この年に発表されたオンラインゲーム市場に関する世界的な統計によると、次のような結果が露になった。

※以下、表でお願いします

韓国 中国

売上高 60億2,900万ドル 92億7,900万ドル

シェア率 28.6% 43.8%

韓国の数字も世界規模で約1/3のシェアを誇っている時点で十分であると言えるが、中国はそれ以上に世界市場のシェアの半数に迫るとも劣らない市場規模を築き上げることに成功していたのだ。これに対して韓国としては正直焦っていると、そういえるだろう。今まで自分たちが先行してきたオンラインゲーム市場を、突如として中国に追い抜かされたとなっては、やはり由々しき事態であると見なすのでは無いだろうか。民族として考えればそれほど問題は無いように見えるが、お互いの経済状況を考えると世界のトップブランドという箔がなくなるのは少々物悲しい。

韓国はそれまで確かに世界に名だたるオンラインゲーム市場を有していると言われていたが、僅か10年足らずでその地位をあっという間に隣国の中国に剥奪されてしまったという事実は、覆すことは出来ない。

本格的な活躍を見せたのは2008年頃のこと

急成長を見せている中国だが、そうした流れは1年足らずで見せられるほど経済は甘いモノでは無い、勿論きちんとした予兆が確認されていた。韓国は2007年時には世界最高のオンラインゲーム大国として、中国と比べてもシェア率は10.2%も高かったが、翌2008年頃になるとその差が徐々に逆転へと兆しを見せ始めることになる。韓国との差が一気に逆転を見せるのだった。

そして2009年には中国は韓国と比べてもその差を8.2%にまで差をつけることに成功し、それより中国が韓国以上のオンラインゲーム超大国としてその地位を築き上げることに成功する。丁度躍動の年になっていったと思われる時代、その頃は先に話した夢世界がリリースされてヒットしている時期と被っているところから、同作品が中国のオンラインゲーム市場において多大な影響力を与えていたと分析することが出来る。具体的にどのような影響があったかまでを調べるとなったら相当調査しなければならないのでここで留めておくが、中国がいかにオンラインゲームという分野において多大な発展を遂げるようになっていったことが良く理解出来るだろう。

韓国では人材の流れもあるとのこと

こうした中国のオンラインゲーム市場が目に見える規模で進化している中で、人材という流れにも大きな影響を受けていると言われている。韓国の大手企業などから中国の企業へと引き抜き、また就職を希望している若者などがどれほど流出したのか皆目見当が付かないだという。現在ノリに乗っている中国のオンラインゲーム市場だが、そういった急成長を遂げている背景には、国内で活躍しているエンジニアだけでなく、韓国を始めとした世界から集まる様々な技術や知識を有している人材が集結することによって、確かな品質を持っているオンラインゲームを作り出すことが出来たからこその、世界半数のシェアを誇る市場となりえたということになる。